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発売から4年経っても色褪せない『ソーラーフォトン2』。たった”849g”のダブルウォールテントの実力とは?

アイキャッチ画像:PONCHO

限りなく理想のテントに近い『ソーラーフォトン2』

撮影:PONCHO

2017年に発売し、4年が経っている『テラノヴァ ソーラーフォトン2』
新製品でもないのにこのテントを紹介したいと思ったのは、4年も経っているのにこのテントを越えるスペックのテントがほとんど登場していないからです。

そして今回実際に使用してみて、この『ソーラーフォトン2』があまりにもよく、私の理想に限りなく近いテントに思えました。もちろん「理想のテント」は人それぞれですが…。
そこでまず私がテント選びで重視する点と、『ソーラーフォトン2』との共通点を交えながら、テントの魅力について紹介していきたいと思います。

レビュー当日は、夜半過ぎから大荒れ。テント場を利用した赤岳鉱泉のテラスの屋根が壊れる程の暴風に加えて、一時間ほど派手な豪雨にも見舞われた経験を元に、紹介していきます。

1:1kg以下の軽さ

撮影:PONCHO

ソーラーフォトン2の最大重量「849g」は、多くのソロ用山岳テントの約半分の重さ。ファストパッキングの足取りをサポートする軽さです。
軽いテントは必然的に薄い素材が使われ、その分収納サイズもコンパクトに。重量1kgを切るスペックを実現しようとすると、現状では極薄素材はマストとなります。
しかし薄い素材は強度に課題があり、特にフロアの素材が薄すぎるのは心配です。

撮影:PONCHO

ソーラーフォトン2もその課題をクリアすべく、独自開発した素材を投入。レインフライの素材は7Dと極薄ながら、引き裂き強度6kg。
この素材こそが、超軽量化を実現するキモであり、他のテントメーカーが『ソーラーフォトン2』のスペックを越えられない理由ともいえます。
発売から4年が経過しても問題なく使われている事実は、軽さと強度のバランスのよさを証明しているといえるでしょう。

2:最低限、着替えをラクにできる高さ、広さ

撮影:PONCHO

私は、テント場に着いたら最低限シャツを着替えます。夏場であれば、汗だくになるので下着やパンツも着替えます。だから、テント内で着替えをラクに行える高さは必須なのです。
身体を酷使した後、テント内で縮こまって着替えをしながら裏腿や腹筋が攣る苦しみ…そんなのは味わいたくはありません。そのため、「広くて軽いは山では贅沢」という常識に反旗を翻す、異端テントを探しているのです。

『ソーラーフォトン2』は、そもそも2人用。室内高は最大100㎝、最大幅は130㎝。1人使用では贅沢な空間が広がります。
2人で使用する場合は、男性2人だとやや窮屈…というか他の山岳テント同様、カップルなら問題ない範囲の広さです。

撮影:PONCHO

着替えるスペースの広さに加えて、バックパックを脇に置ける幅があるのも理想です。幅の広くないテントは、足元にバックパックを置く仕様になっていますが、狭いのに足元にバックパックを移動させるのは面倒なこと、この上ありません。
いや、これも贅沢なことはわかっています。でも幅のしっかりあるテントの方が、絶対にリラックスして過ごせるので睡眠の質もアップします。

3:設営のラクさを備えた自立型&半自立型

撮影:PONCHO

半自立型テントの多くは、「Y字型」のポールが採用されています。半自立なのでインナーテントは立ち上がりますが、ペグダウンしないとしっかりと形は出ません。しかし山ではペグダウンは必須なので、この点は問題ありません。

利点は自立型テントの定番のX字ポールより、軽く、設営、撤収が手早く行えること。特に『ソーラーフォトン2』はY字型ポール1本のみで、インナーテントはフックを掛ける吊り下げ式なので、本当に手間要らず。X字ポールと比較して耐風性が劣ると思われていますが、今回強い横風をサイドから受けたましたが、ポールはしなりながら風を上手に受け流してくれました。

撮影:PONCHO

私は近年、軽さを重視してトレッキングポールで設営する非自立型テントばかりを使ってきましたが、久しぶりに自立型テントを使ってみたところ、その空間の広さと設営のラクさに感動!
自立型&半自立型で重量1kg以下であれば、移動時は非自立型テントと同等の軽さ。反面、テント使用時は比べものにならない広い空間を提供してくれます。

4:軽ければ…やっぱりダブルウォールの方がいい

撮影:PONCHO

壁が1枚か2枚か、当たり前ですが1枚のテント方が軽いです。しかし近年はその当たり前が通用しなくなってきています。
2枚のテント=ダブルウォールテントでも、生地やポールの軽量化、デザインによって1枚のテント並、いやそれ以上に軽くなってきています。そんなダブルウォールの超軽量テントの筆頭が『ソーラーフォトン2』といえます。

撮影:PONCHO

壁が2枚なので雨に強く、テント内部が結露しにくい、さらにレインフライを被せることで出入り口に前室と呼ぶ荷物を置ける空間をつくれ、雨天時にはそこがカバーとなってテント内に雨が吹き込みにくい。そんなダブルウォールテントの良さを持ちながら重量は1kg以下は、本当に素晴らしいテントです。

他にも「イイね!」と感じた特長4点

ここまでのチェックで、ほぼ私の理想のテントと思えた『ソーラーフォトン2』。
使っていた中で、「こういうのもイイね!大切だよね!」と感じた部分もたくさんありました。

1:最小限のメッシュパネル

撮影:PONCHO

日本の山の環境は湿度が高く、雨も多い。だからダブルウォールテントで軽量化を図るのに、インナーテントにメッシュパネルが多用されるモデルだと、レインフライの内側に発生した結露がテント内に落ちてくることもあります。
また春、秋の高山は気温が氷点下になることもあるのでメッシュパネルが多いと、寒さにやられることも多くなります。だから積雪期以外の3シーズン、2000m以上の高山を中心にテント泊ハイクをするなら、メッシュパネルは少なめの方が快適です。

撮影:PONCHO

その点でソーラーフォトン2は、出入り口と足元にメッシュパネルが備わっているだけで、インナーテントのほとんどはナイロンパネル。さらに前室部のレインフライは地面ギリギリまで覆うデザインなので、風や冷気の侵入は最低限。暑い夏には逆にレインフライの出入り口を開ければ、メッシュパネルから心地よい風を通すこともできます。

結露もしにくい構造&通気性のよい素材で、寝袋が濡れて凍えたり、朝起きてバックパックや寝袋がびしょ濡れでテンションが落ちてしまう・・・なんて心配もなさそうです。

2:低く張れるレインフライ

撮影:PONCHO

レインフライは、前室だけでなく、インナーテント全体ををしっかり覆う、低く張るデザインになっています。

実際に、今回のテスト時に土砂降りの強雨、暴風に荒れた豪雨を受けましたが、テント内への水の浸入は皆無でした。地面に張り付くようなレインフライは、超軽量テントにありがちな短めではなく、風雨に対する耐性はかなり強いそうです。
また見た目も、スポーツカーや戦闘機のようでカッコ良い!

3:レインフライ、インナーテント共に、超速乾

撮影:PONCHO

極薄の素材、かつ撥水性も高い生地のようで、雨に濡れたソーラーフォトン2を天日干しすると、ほんの10分程でさっぱり乾いてしまいました。
正確に時間を計ったり、他のテントと比べた訳ではありませんが、これまで使ってきたテントと比較すると、感覚的に圧倒的な早さで乾いて、ちょっとびっくりしました。
これは水分を吸い込みにくいということでもあるので、雨に濡れた際の重量増も最小限でしょう

4:しなやかで環境負荷の低いポールを採用

撮影:PONCHO

テントポールには多くのトップテントメーカーが採用している韓国テントポールメーカー”DAC社”のポールを使用。モデルは「Featherlite NSL 8.7mm GREEN」と刻印されています。
軽さと強度に長けたポールで、GREENは”製造段階での環境負荷を抑えたこと”を意味するものです。自然のなかで遊ぶ私たちは、道具選びにおいて、率先して地球環境へのダメージが少ないものを選ぶ責任があると思います。
テラノヴァ社の、ただ超軽量なものをつくっている訳ではない「モノづくりの姿勢」、素晴らしいですね。

使って思った、あったらいいなぁ~改善希望3点

ココまで、ベタ誉めな『ソーラーフォトン2』。しかし完璧ではありません。
コレがあれば、こうならなぁと感じた部分もあるので、報告しておきましょう。

1:テント内部に吊り下げフックorループ希望

撮影:PONCHO

テント内には、小物を収納するポケットが出入り口付近に装備されています。でもライトを掛けたり、細引きを渡して洗濯物を干すためのフックやループがないのが、ちょっと不便。特にライトを掛けるフックだけでもあれば、テント空間が広い分、使い勝手が上がるのになぁと感じました。

2:ポールの収納袋に、もう少し余裕がほしい

撮影:PONCHO

Y字型のテントポールは、長さ約40㎝程に収納できます。バックパック内に収めるには少し長いので、テント本体の収納袋から取り出し、サイドポケット等に入れておくのがおすすめ。

ただし、このテントポールの収納袋サイズがやや小さいのが難点。ポールを押し込み、ストラップを強く引けば収まりますが、もう少し大きいサイズだと収納が楽になると感じました。。

3:耐久性のあるペグも標準装備してほしい

撮影:PONCHO

見た目は心許ないけれども、固い地面や岩と岩の間に挿したりと、意外と使える針金状のチタン製ペグを標準装備。1本の重さはなんと1g!軽さだけを求めればこの超軽量ペグでよいかもしれません。
しかし、今回のテストでは強風予報が出ていたので、手持ちのDAC社製のV字ペグを追加。標準装備のチタンペグはサブで使いました
もしかしたらチタンペグだけでも問題ないのかもしれませんが、この細さは不安を拭えません。できればジェラルミン製のVペグも4本くらい標準装備してくれると、実際的だと思うのですが、どうでしょう?

『ソーラーフォトン2』を選ぶ理由

撮影:PONCHO

最後に『ソーラーフォトン2』のスペックを改めてまとめておきます。

ソーラーフォトン2

サイズ:長辺290×短辺最大130×高さ最大130㎝
収納サイズ:Φ15×40㎝
重量:最大849g
レインフライ:Watershed R/S 7D Si 1700mm
フロアシート:Watershed R/S Si2  3000mm

超軽量テントというと、快適性を犠牲にして軽さを優先させるイメージが強いと思います。でも、山というある意味で過酷な環境で寝るスペースは、身体と気持ちが安らぐことも重要。
その点で『ソーラーフォトン2』は、軽さと強度、そして居住性のバランスがとてもよいテントだと感じました。

撮影:PONCHO

ライバルとなるのは『ビッグアグネス/フライクリークHV UL2 EX』、『ニーモ/ホーネットストーム 2P』、『ヘリテイジ/ハイレヴォ 2人用』かな、と思います。『ソーラーフォトン2』が2人用なので、いずれも2人用を挙げましたが、1人用モデルと比較してもそのスペックは見劣りしません。むしろ居住性の高さは際立っているといえます。
テント泊登山に使える半自立型、ダブルウォール、3シーズンテントの現在の最高峰は、『ソーラーフォトン2』で間違いないと断言します。そして私のほぼ理想のテントです。

それでは皆さん、よい山旅を!

テラノヴァ/ソーラーフォトン2の詳細はこちら

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テラノヴァ ソーラーフォトン2

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Source: YAMA HACK




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